庭師の考える現代の庭、問いかけ

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あこがれの庭

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「うちのキンモクセイとウメが大きくなって」と、剪定仕事をしているとおばあさんが話しかけてきた。「キンモクセイは大きゅうなるからやめとけと母に言われたんや」とか「ウメゆうても花ウメやから(実がつかず)おもろないけどな」と続く。言葉だけでは通じないと思いつつも、せっかくだから木を小さくする方法を説明すると、おばあさんは理解してくれた風もないけれど何故かニコニコして機嫌がいい。そして唐突に「今、あこがれの庭つくってんねん」
この言葉でしばし手が止まった。なんて幸せな言葉だろう。そのニコニコ顔がまたいい。おばあさんが帰っても余韻はしばし残り、庭が夢として語られたことの喜びとその責任を感じさせられた。
2010・6・26
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by tsuchiyasakutei | 2010-08-15 23:53 |

庭の手入れ

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庭づくりをして、工事が完了した時が庭の完成でしょうか?大きな区切りではあるけれど本当の庭づくりはこれから。いうまでもなく草木は生長し、地も変化する。その時々に合った手入れをしてこそ庭は保たれる。
先日、大徳寺高桐院の庭を見たとき改めてそう思った。一面苔で覆われた平庭に大きな楓が育って見事な景色を作り出している。造園的には平地に楓を植えただけともいえるが、では今すぐ作れるかといったらそう簡単にできるものではない。長い時間と手間をかけてこその今の姿。
作庭もさることながら手入れの重要さを感じた一コマでした。
2010・5・28
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by tsuchiyasakutei | 2010-08-15 23:47 | お寺

備えあっても憂いあり

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日曜仕事は庭師稼業にとってめずらしくは無い。曜日より天気が優先する。ただ、世間は休みだということをしっかり認識しなければならない。
先日、日曜日にセメント仕事を計画。材料が途中で切れては困るので前日までに材料を調達、準備万端で仕事にのぞんだ。
ところが・・、材料の減りが予想より早い。「ん?」「あれっ?」「マズイ!」「タリナイ!!」
なぜ足りないのか検算をしている場合ではない。無いものはない。近所の店はみな休み。それから方々に電話をかけ、高速を飛ばして結果的には事なきを得ましたが、その間のヤキモキすることすること。実作業よりよっぽど疲労しました。日曜仕事はしばらく控えます。  
2010・4・12
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by tsuchiyasakutei | 2010-08-15 23:42 | 庭仕事の周辺

日本沈没

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通りに面した所で仕事をしていると話かけてくる人がたまにいる。気分転換になったり、ためになるお話をきけることもあるので仕事に支障の無い範囲でお相手する。
先日は駐車場の入口に石畳を作るべく石を据え付けていたらマスクのおじさんが「それはどこの石?」「中国産?」と聞いてきた。
これは手強い。
いわゆる御影石系統の加工石で現在流通しているのは中国かアジア諸国産ばかり。日本産はほぼない。しかし、これは業界情報であって一般社会に知っている人がそう多いとは思えない。いい加減はことは言えない。「そうです。日本産は手に入りません。人件費が高いからかな」と答えると、そのマスクのおじさんは「日本沈没だな」と捨て台詞を残して去っていきました。  2010・3・4
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by tsuchiyasakutei | 2010-08-15 23:37 | 庭仕事の周辺

雨休み

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この冬は極度に寒い日が続いたかと思えば、少し動けば汗ばむほどの陽気になったり気候の変化が激しい。「温暖化の影響か?」などとゆったりと考えるほどの余裕はない。「明日は仕事が出来るのか?」「あと半日、夕方まで天気はもちそうか?」等々。
天気予報を参考にはするものの最後は自分で決めねばならない。「今日はいける!」と思って現場で降られるのも困るけれど、「今日は雨休み」としたのに雨が降らないほどじれることはない。ちらりと青空が見えたりすると思わず目をそむける。今日はそんな日。「雨よ降れ降れ!!」   2010・2・13
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by tsuchiyasakutei | 2010-08-15 23:26 | 庭仕事の周辺

2010新春

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あけましておめでとうございます。
ちょうど1300年前に奈良に都が移されました。これが平城京遷都です。その当時の庭には複雑な形をした池があって、その岸は玉石で敷き詰められていました。この庭で曲水の宴がおこなわれたとか。この古代の庭が発掘、復元されているので、今でもその姿をみることが出来ますが、その風雅を感じるためにはよほど想像力が必要です。
さて、昨秋?年ふりに平城京跡に平成の大極殿が完成。ほんの一部ながら昔はこんな景色だったのかとうかがい知ることができます。
2010・1・1
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by tsuchiyasakutei | 2010-08-15 23:19 | 奈良

手ぼうき

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最近掃除が楽しい。年の瀬だから大掃除というわけでもなく、仕事ですから年中庭の掃除をしていますが、とにかくきれいにするのが気持ちいい。その時に活躍するのが手ぼうき。最近はブロワもよく使われて、それはそれで便利な道具ですが基本はこれ。この手ぼうきと箕を持って庭中をくまなくまわると、その庭のことがよくわかります。木陰の草花や、実生の幼木を見つけたり、落ち葉の下の苔を確認したり。掃除は庭に親しむ時間なのです。   2009・12・13
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by tsuchiyasakutei | 2010-08-15 23:14 | 道具

尾花

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今、我が家のススキがとてもきれいです。仲秋の名月の頃、穂が出始めた姿もきれいですが、秋も深まり葉が枯れ始め、完全に開いた穂先が風になびく様子も季節を感じさせてくれていいもの。荒地が似合う草ですが庭でも使えます。さすがに主役級は難しいですが、片隅に一株ぐらいあっても景を添えます。ただ、垂れてくるとだらしないので、家では細い竹もまわりに立ててその先端を紐でつないで輪をつくり、これで支えるようにしています。こうすると足元がすっきりして具合がいいのです。   2009・11・14
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by tsuchiyasakutei | 2010-08-15 23:05 | 草花

ひょうたんなまず

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「このヒョウタンナマズめ!!」これわかりますか?何を考えているのかわからない、つかまえどころがない、といった意味です。この言葉の語源となる絵、「瓢鮎図(ひょうねんず)」を見てきました。妙心寺退蔵院所蔵の国宝。なんともそんな感じのおもしろい絵です。禅問答のひとつなのですね。しかし、言葉としても愉快さが漂います。もし自分がそういわれたら「むっ」ときますが少し笑えるかもしれません。もっとも退蔵院の庭を見に行ったらこの絵があったということなのですが。狩野元信作と伝わる庭。確かに画家が作ったと思われる箇所があり、造園家とは一味違う見どころのある庭でした。   2009・10・10
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by tsuchiyasakutei | 2010-08-15 22:58 | お寺

醍醐三宝院

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先日、久々再訪問。最晩年の秀吉が自ら計画したという庭。もっとも秀吉は計画だけでなくなってしまい、醍醐寺の住職がその後を引き継いで完成させた。池を掘り、島を浮かべ、橋をかけて滝を流すというまことに豪華な庭。こういう庭はスゴイとは思ってもあまり魅力を感じないことが多いけれど、三宝院はいいなと思ってしまう。
力を見せ付けんがための趣向もあるが、庭を楽しもうという優雅な工夫もあるから。遊びがはいっているところがおもしろい。見せ付ける庭の必要性も理解できるが自らのためにつくる庭の方が私には興味深い。  2009・8・28
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by tsuchiyasakutei | 2010-08-15 21:12 | お寺

奈良で庭の仕事をしています。
by tsuchiyasakutei
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