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お茶の縁で面白い本に出会いました。
「抹茶の研究」著者は桑原秀樹氏。農文協プロダクション。3000円。
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まえがきに「茶道にとってなくてはならないものであるのに、これまで書かれてこなかった碾茶、抹茶の進化の過程が少しでも明らかになったと思っています」とあります。(碾茶:テンチャ。抹茶は石臼でひいて粉末になりますが、碾茶とは石臼にいれる前段階のお茶のこと)これは本当にその通りで、茶道で作法、点前、道具についての話題は多いのですが抹茶そのものについて論じられることはあまりありません。私自身もそうで抹茶について多くは知りませんでした。なくてはならないものであるのに。
桑原さんは宇治にお住まいなので、京都方面の仕事の帰りに寄ったら急な訪問にもかかわらず色々お話を伺うことが出来ました。そのひとつを挙げると、お茶は苦味をおさえ、甘さを引き出すために畑で覆いをかけていますが、これがいつから始まったかというと、16世紀前半から中ごろにかけてとのこと。これを歴史上の人物に当てはめると栄西は無論、茶道の祖といわれる珠光の時代もまだ覆いが発明されていなかったので彼らは苦いお茶しか飲んでいないということになり、利休の頃になると覆いが始まっていたので甘いお茶は存在していたということになります。このころ茶道は急速に広まりましたが、苦くて薬用として飲まれていたお茶が、おいしく飲みやすい嗜好品になってきたということも大いに関係あると思われます。お茶から紐解く茶道の歴史です。
もうひとつ。抹茶の点て方も載っていて、簡単に言えば薄茶も濃茶のように二度練るという方法なのですが試したら明らかに味が変わりました。同じお茶でも甘さが増します。そしてとてもきめ細かな泡がたつのでまろやかな一服になります。これから、この点て方を習得しようと思っています。

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by tsuchiyasakutei | 2014-10-21 18:36 | 茶道

自分なりのお茶、そして現代のお茶って、どんなだとしっくりくるだろうか?


by 土屋裕
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